浦安市議会(2)

千葉県浦安市議会にてNMRパイプテクターに懐疑的な質問が提出されました。
これは「一般質問」といい、市政全般に関して議員が現状を質問するものです。質問は事前に通告され、市職員が回答を準備し、議会の場で質疑応答に答える形式で行われます。

6月の議会でこの問題を質問した議員が、市側の答弁に納得がいかないとして2度目の答弁に至ったと云うことのようです。
浦安市の令和2年第3回定例会の会期中の2020年9月24日(木)11:15から質疑応答が行われました。

議員質問

それでは開始します。
件名2「パイプテクターの導入について」
私はこのパイプテクターの導入について疑問を抱いているもので、6月議会で取り上げました。
そして、再度また取り上げます。
その理由は、全くもって市側の対応に納得できないからです。
マスコミでも最近取り上げられてしまいました。週刊新潮です。
週刊誌でまで疑問を投げかけられております。
あの〜、週刊新潮で書かれたのは「自治体が続々採用 防錆装置にインチキの声」というね、まあこういうショッキングな見出しで、書かれてしまったんですけども、やはり公がこういうものを採用・購入するということは、やはりあの、民間・市内の老朽化したマンション・・・いろんな問題起きてます。当然そこに売り込みをかけるときに「浦安市も、市も導入しているよ」ということを、実際セールストークに使われていた事例も発生しております
そういう意味で、ただ浦安市が、だけが、あの、導入するんではなくて、民間にも波及的効果があるわけで、しっかりと、これは、市は考えていただかないといけないと思いました。
賛否両論あるものを、税金を使って、まだ効果が確定していないと言えるようなものを導入するのがふさわしいのかどうかということです。

6月議会の時にもご紹介しましたが、TV番組でこの販売会社の社長が「理屈、証明はこれからいろんな大学で、いま研究しています。その〜あの〜」というくだりがありました。
社長自らが「理屈はまだないんだ」と「いま、証明については、これからいろんな大学でいま、研究中だと」いうことを言っているんです。この研究結果が出てからでも、市の、浦安市が購入するのは遅いことはないのではないかと思います。

それでは、えーっと、要旨1「効果についての調査」ですね。
細目1「他事例の評価」。今回通告しております、えーっと、たとえば、横浜市水道局が調査結果、導入しないという風に決めたようです。あるいは、1回取り付けたけれども、これは、あの〜、地方のマンションですね。
本来、意味がないところに取り付けてたのに、「効果があり」ということを、で、お金を払ったけど、よくよく調べたらば、効果がないところのまで効果がありという評価が出たということで、返金騒ぎにまでなって、実際返金されたそうです。
この2事例を、市側はどのように評価するのか? こういう実態が、マスコミ等で報道されている。ちょっと調べればこの事実はすぐ私たちは知ることができるわけです。
この2つの事例について市側の評価・見解を、まずお示しください。
以下、答弁者席でお願いいたします。(議長から「質問者席」と訂正)。

生涯学習部長

広瀬明子議員の一般質問にお答えいたします。
件名2「パイプテクターの導入について」。要旨1「効果についての調査」。 細目1「他事例の評価について」
えー、細項目「横浜市水道局やマンションでパイプテクターの設置効果が出てない事例があるか、市は、それ、そのことについてどのような見解をお持ちか」とのお尋ねです。

え、横浜市水道局に聞き取りを行いました。
この聞き取りの中では、核磁気共鳴、NMRの事ですが、
「NMR工法による口径50mm配水管における、残留塩素減少防止効果の検証では、実証実験をした2箇所の配水管、えー、これ配水管は水道局の言い回しですが、水道本管のことでございます。は、実際に運用中の口径50mmの硬質塩化ビニルライニング鋼管に防錆装置を設置した下流側における残留塩素濃度への影響は確認できなかった。この結果は硬質塩化ビニルライニング鋼管の腐食箇所は主に継手部分のみであったため、残留塩素と鉄分値に与える影響が少なかったためだと考えられる。という結論であり、NMRパイプテクターの性能・効果を評価したものではございません」ということをお答えいただいております。
なお、えー、民間のマンションの事例については与り知らないところでございます。以上です。

議員質問

すいません「民間の事例については与り知らない」って、TVでしっかりと民間の事例も出されてたじゃないですか。それを私は、あの〜、きちっと、調べて見解をお聞かせくださいと。

今の時代ね、あの民間のマンションどこかと、調べようと思えば調べ出せます。
私昨日、当時の関わった方と電話で聞きました。「とんでもなかった」と。
あの、これ。これも、議長の許可をいただいているんですけども(フリップを出す)。
何が問題になっているかというと、このマンションでは、高架水槽、マンションの屋上にあって、ここから、こう水を落としてくると。それで本来、ここ全部の管に通じているここにつけなければいけないのを、間違えて、これは、あの〜、業者側の完璧なミスで、ここにつけてしまったと。だから本来、効果はここにつけたこっちのお部屋は効果あり、出てもいいんですけど、ここにまで効果がありと出ちゃってる。それで納得できないということで、要するに、付けてない、ま、部屋にまでね、「効果がありました」って云う事を言ってしまったと。こんな嘘っぱちないということで、取り外してもらって返金もしてもらったという事例です。
そういう事例が、これはあの、TVで、えー、昨年の11月23日のTV報道で出てきたもんで、私は「ええ?」っていう、こんなの一目瞭然、誰でもわかる、おかしいじゃないかと。付けてないところの部屋にも効果があったんだっていう報告書はありえないわけですよ。

そういう意味で私は市側に、こういう事例をどのように解釈するんですか?ということをお願いしたんですけど、まあ、ちょっと今の答弁は、通告は何のために私は通告したのかというね。議会軽視も甚だしいと言わざるを得ないと思います。通告制度そのものを、なんか否定するような対応だと思います
与り知らないものをこれ以上、そこについて聞くのは、あの〜、時間の無駄ですから結構です。
しかし、市の、本当に真摯な対応が全く感じられない事例だと思います。

えーっと、それでは、えー、細目2「契約書の内容」ですね。これ、そもそも論ですけれども、6月議会の答弁では、「秋頃までに導入したいと考えております」という答弁をいただいております。
いつ入札する予定ですか? 当然、入札でいくわけですよね?
ま、実証実験としてもうすでに、あの〜、文化会館の地下室についてますけれど、あれはあれとして、入札の対象になって、ある物件ですよね?
まず、その確認をさせてください。

生涯学習部長

えー、文化会館に導入する場合においては、実証実験で設置している装置を購入するものであるため、1社随意契約で執行する予定でございます

議員質問

いや、それはあり得ないんじゃないんですか?

市長

えーっと、私の答弁・・・私の方から若干答弁させていただきますが、今の入札の関係についてはそれなんですけども、えー、導入につきましては、文化会館での、お、文化会館での導入につきましては、文化会館での実証実験および、市民プラザ設置後の水質検査等に、いま、あー、すこし時間をかけて、その後、経過観察をしてまいりたいという風に考えておりますのでご理解いただければと思います。

議員質問

わかりました。あの〜、ちょっと担当課とは違う、今の市長の答弁だと、前向きに捉えさせていただきます。

ただあの、いま、今通告した入札云々ですけれど、入札をしないというのは、これはとんでもないことだろうと。とうぜん、市側もご存知ですよね。島根県がちょうど去年の、夏、入札してますよね。入札できる案件なんですよ。
1社随意契約には、もうしようと思えばそれはできるんですけれど、入札できるものは、基本は入札じゃないですか。一般競争入札をするという。
その原理原則から外れて、ま、たまたま実証実験でこの機械をいれちゃって、もらっているから、それをそれをそのまま買うっていうのは、実証実験させてください、っていう業者さんの手口に乗っちゃってると思えて仕方ないんですよ。
実証実験させてくれて、カチンと付けたら、それを自動的にもう買わざるを得ない、それはないというね。
入札の事例が、実例が、島根県で出てるわけですから。
これは、島根県報にも、私取り寄せて持ってます。ちゃんと、公告して、どこが落札しましたと。それで一般競争入札をしますと。
結果的に1社しか入らなかったかどうか、これはちょっと、事実を掴めてないですけれど。入札していることは間違いありません。
そして私は、この会社との契約書も情報公開で取り付けて持っております。きちっと、もし取り入れるのであれば手続きを踏んでください。
もし踏まなければ、それはそれで大問題だと思います。
えーっと、わかりました。これについては、件名1については以上で結構です。

議員の質問に対して「浦安市長」が答弁したことに驚きました。
行政機構上で教育委員会は市役所から独立した組織のはずです。しかも「文化会館の改修」という、技術的かつ些細なため首長が出るほどではない議題で、生涯学習部長の回答を遮る形で唐突に割り込んでくる様子には違和感がありました
これがどれほど不自然かと言うと、小学校の学級会で「〇〇くんが掃除をしません」という問題に、PTA会長が「〇〇くんは塾で忙しく〜」と出てくるようなものです。
この不自然さの裏には、週刊新潮で「浦安市」と名指しで書かれてしまったことが関連しているのではないかと推測します。
何れにせよ、「秋の導入」は見送られ、何らかの評価ステップを踏むようです。引き続き動向を注視したいと思います。

また、生涯学習部長の「木で鼻をくくったような答弁」には、この問題をうやむやにしたいと言う明確な意図を感じざるを得ません。
例えば、「横浜市の調査は残留塩素濃度だった」という答弁は、意図的に問題をすり替えているように思えます。
横浜市の調査では残留塩素濃度の他に「赤錆の黒錆化」を調査しており、これは「上流と下流で差が見られなかった」という報告が出ています。
横浜市は「製品の評価ではない」と述べていますが、「赤錆を黒錆に変える装置」を科学的に調査して「黒錆化は見られなかった」という報告があるのなら、それは「浦安市でも全く効果を得られない可能性がある」と解釈するのが自然です。
これを塩素濃度のみに限定して、横浜市の回答を読み上げて切り上げると言うのは、「触れられると困る、都合の悪い点があることを承知している」ように見えます。
教育委員会は、この随意契約の経緯と生涯学習部の関わりを徹底的に調査した方が良いのではないでしょうか。

議会では「経過観察」との回答でしたが、市議のブログ(2020/10/3)によると市長によって棚上げされたとのことです。事実上の導入撤回と推測されます。
撤回して終わりではなく、市民プラザWaveの導入経緯、文化会館での実証実験の謎、随意契約の不自然さなどにもメスが入ることを期待します。