浦安市議会(11)

千葉県浦安市の令和4年第4回定例会において11回目のNMRパイプテクターに対する一般質問が行われました(2022年12月13日)。

浦安市文化会館に仮設置(2018年)された防錆装置「NMRパイプテクター」について「装置に科学的根拠がない。随意契約が不適切」という疑問から2020年に質疑が始まったものです。
再三の問い合わせにも関わらずメーカーから「科学的根拠」が提出されなかったため、仮設置した装置は購入しないことになりました。装置は2022年6月に取り外されています。

また、文化会館を調査する中で、「市民プラザ(ウェーブ101)」という施設に導入・支払済(2020年)であることも判明しました。
一方の装置を「科学的根拠が示されない」として取り外したのですから、市民プラザの設置についても設置が適切かどうか再検証されるべきでしょう。

更に、メーカー側は自社サイトで「判別が困難な偽造品が出回っている」と説明しています
一般住宅の「NMRパイプテクター」を調査したところ、メーカーの説明と異なる構造の装置が取り付けられていたとするYouTubeビデオも公開されています。
市民プラザに取り付けられた装置は「科学的根拠」「効果の有無」の他に「正規品なのか」という点も明かされるべきでしょう。

今回はそれに加えて、別の施設「浦安音楽ホール」でもメーカーが水質検査を実施(2021年)していたことも判明しています。
新築の音楽ホールは配管更生が必要ないにも関わらず、メーカーは540万円の装置の設置を提案しています。
これまでのメーカーの売り込みでは「検査・提案・購入」がワンセットになっており、渦中のメーカーに「検査」を依頼した意図について市の説明が求められます。

議員

ウェーブ101設置対応ですね。
これは、また新たな動画が出てきました。
9月議会で動画を紹介させていただいたのは、 パイプテクターを、 この問題のNMRパイプテクターを分解したら、 特許どおりのものではなかったというね。
詳細な、一部始終、分解の工程から、 実際こうだったっていう動画が出てきて、 もしかしたら浦安は大丈夫なのかなという。
文化会館は入れないことになったからいいんですけど。
すでに入っているウェーブの問題ですね、 特許通りのものじゃないんじゃないかなっていう、 素朴な疑問を私は抱いたんで、 指摘したんですけど。
今度は、最近出てきたのは 「パイプテクター効果測定の秘密」 要するに測定方法、水質検査ですね。
全鉄値なんか測って、 パイプテクターを取り付ける、 beforeとafterでこんなに違うんですという。
その報告書は浦安市、 もうずいぶん上がっているんですけども、 そこの効果の測定に秘密があったんだと。
ちょっとびっくりしたんですけども。
これは担当にヒアリングの時に この動画を見ておいてくださいと 通告してありますので、 見ていただけてますよね?確認です

生涯学習部長

そちらの動画確認しております。

議員

それでは見ていただいた結果、 どういう感想もたれましたか?
浦安市の今までこちらの事業者さんが 出してくれている数値あるいは検査、 浦安市はああいう風にされてなかったのかなっていうね。
心配持ちませんでしたか?

生涯学習部長

動画の内容についての内容ですけども、 前回の議会で少しお答えさせていただいておりますけども、 ネット上の情報は玉石混交、 内容は様々です。ご指摘のYouTube・・・失礼しました、 ご指摘の動画が正しいとか、 間違っているとかいうことは言えませんけども。
一般論としてですね、 ネット上の情報は100% 合っているものもあれば 100%間違っているものもある。
中には80%正しくて20%フェイクと言いますか、 間違っているものも混じっている というようなものもあります。
ましてや匿名でのそのような動画というものの発信ということになりますと、 その信頼性については 疑問符がつくということもあると思います。
そのネットの情報にですね、 一つ一つコメントすることは行政としていかがなものかとは思いますけども。
あえて今回のYouTubeの内容についてお答えさせていただきますと、 今回の内容は意図的に検査の仕方を変えることによって 数値が変わってしまうということの内容でした。
その中に本市が情報公開で提出した資料も出ておりまして、 担当職員の採水している姿も写っておりました。
しかしながら決して本市がそのような意図的なやり方で 採水しているとは言っていないというふうに思っております。
その職員は非常にショックを受けておりました。
たとえ情報公開で出した資料であったとしても、 全世界に自分の姿を発信されてしまったということですから、 その気持ちはよくわかります。
そしてその職員にも確認いたしました。
採水はどのようにあったのかと。
その職員適切に実施しましたと申しております。
以上です

議員

情報公開で私も問題の報告書を持っているんですけど。
これ今、私がお知らせしている動画に出てきた、 この画面ではないかと思うんですけど。
適切かどうかっていうのは、 例えばここで指摘されたのは、 手袋で採取したいわゆる袋の中に ボトルを入れて水を採取してるんですけども。 手袋が水に触れているんではないかというね。 そしたらその本来の水はなくなっちゃうんですよ。
こういうデータを取るっていうのはものすごいね厳密にやらなくてはいけない。
ところがこの画面からすると、 これもちゃんとした採水器ではなく 「大きな袋」。 私もこの大きな袋って、 これはいわゆるスーパーでレジ袋って言うんですか、 あれですよね。
当然使い古しではなくて新品のを持ち込んだということは、 それは私は当時1年ぐらい前、 立ち会った担当者の職員さんから聞いてます。
たとえそれが新品であったとしても、 そこに入った水を取るときに、 手袋が触れちゃってると、 水に触れてるんじゃないかって指摘なんですよ。
ですから市は独自に、 確かにこの動画を教えるようにフェイクかもしれない、 そういう見方も成り立つかもしれませんけども、 フェイクじゃない真実かもしれない。
それで私はこの動画を何回か見て、 ああなるほどなあ、 そういうことされるのかなぁなんて思ったもんで、 そうであれば市自らがお水を取って、 ちゃんとした方法で 採取する手袋か手が水に触れるようなことはなく、 ちゃんとした手順を踏んでやってはどうですか? それを提案したいんですよ。
そうしたらばこれがフェイクかどうか、 この動画がフェイクだったのか、 言ってることが真実だったのか、 はっきりするじゃないですか。
いかがですか。

生涯学習部長

あの先ほど申しましたように、 そのフェイクであるとか、 ということは私は言っていってはおりません。
あのえっとしっかりもそのですね、 えっと手袋をしてるしてないというのが そこの動画の本質ではなくて、 採水する時に時間をかけて採水するのか。
または、あの出たものをすぐに取るのかと。
そこのところが内容としては、 大きいところだと思います。
そして先ほど申し上げましたように 職員が適切に対応したというふうに述べております。
以上です

議員

あの、今の解釈間違ってると思います。
検査っていうのは、科学的検査っていうのは、 本当に厳密にやらなきゃいけないんですよ。 ここでこの動画で指摘しているように、 指摘されているように手袋が水に、 もし検体となる水に触れてしまってたらば、 水の成分が変わる可能性がある。
だからそういう意味で水を採取する時は、 触れないようにするの、 これ当たり前じゃないですか。
この動画の一番言いたかったことは、 おっしゃるようにね、 水をこのレジ袋ですか、 白い袋に入れて入れて、 すぐ掬う場合と入れて、 しばらく置いて、そうすると、 重いものは沈殿して上積みだけすくう。
そういう二通りで操作されてるんだっていう、 指摘だったと思うんですよ。
だからその二通りでやってはどうですかってことなんです。
市側が二通りでやって、 これが指摘通りなのか、 あるいは全然同じだと、 水じゃーっと出したものをすくって、 やった場合とね。
まあある程度水が沈殿する、 重い鉄等が沈殿する、 上積みだけ取った場合とね。
なんだ変わんないんだっていうデータを、 取ればいいんですよ。
もし市側がやらないなら、 その理由を教えてください

議長

議員に申し上げます。
現状今答弁が何度かされているかと思うんですが、 現状ここでご質問されたところで 答弁が積み重なって出てくるとは ちょっと考えられませんので。
時間もありますので、 他の質問というかですね、 違う項目に行っていただければ

議員

もうこれ以上そのことを追記しても時間の無駄です。
水ください私に。 必要なら売ってください。 やらせてください市がやんないなら、 なぜ拒否するんですか。
私ちゃんと学科学の専門家をお願いして、 市民で居ますから。
その方に全部、 誰がどう見てもこれはおかしくない、 採取の方法だっていうやり方で、 やってもらいますので。
やらせていただけませんか? 市には一切迷惑かけません。
その当然職員さん立ち会ってくれて、 こう水をじゃーっと流す場面、 すくう場面全部見て動画を撮ります。
私こうやったらこういう結果になったと、 私アップしますよ YouTubeに。やらせていただけませんか。
市にはお金での迷惑をかけませんので。

生涯学習部長

今後採取して検査する場合、 市の責任において対応したいと思います。
以上です。

議員

ということは、 市は今言ったような方法で、 やっていただけるということを そういう意味を含んでるんですか。
今の答弁は?。

生涯学習部長

適切に対応していく考えです。

議員

分かりました。
まあ適切の意味を次回また追求しなければ、 ならなくならないように、 ちゃんとやってください。

次に要旨2。音楽ホールでの水質検査。
やはりこれもまたびっくりした話なんですよね。 音楽ホールでもこの水質検査をしてたと。
なんでと。音楽ホールは違う意味で、 この議会で特別委員会を作ったりしてね。
私たちいろんな意味で問題にしてきたんですけども。
パイプテクターでも、 なんか話題になってしまってるというね。
これは令和3年3月16日に水質検査を実施して、 報告書は4月19日付で出てました。 そこでお伺いいたします。
何のために?。
この築3年目だったようなんですけど。 何のために音楽ホールの水質検査を、 当時行ったんでしょうか?。

生涯学習部長

音楽ホールの水質検査につきましては、 比較的新しい施設であるということで、 水質の状況を把握するために行ったものです。
以上です

議員

そもそもどなたの提案だったんですか。
というのはね、 この会社説明してあるように、 もう何十年も使ってると サビが出てそのサビを 赤サビを黒サビにするんだっていう 原理の機械だと思うんですよ。
だから文化会館ももう30年40年、 ウェーブもリフォームの時何十年経ってるから入れたと、 文化会館は結局入れなかったんですよ。
市はもう入れないと宣言して、 入れなかったんですけど、 ウェーブは入ってしまってるんですね。 こんな新しい築・・新しいところに。
何のためにそんな検査をしたんですか?
常識的に考えてね、 まだ築3年のところにね、 サビなんか出るわけがないと。
それで今聞きました、 どなたの提案だったんですか。

生涯学習部長

市からの提案になります。
以上です

議員

市側の提案。
わかりました。
それでは許可する場合に、 許可申請書というのは提出されてますでしょうか。
私が開示請求した限りなかった、 不存在だったもんで。
というのは文化会館なんかに、 水質検査当時何回か実施してる、 それはちゃんとペーパー・・書類で、 申請書って言うんですか、 出てきてるのに、 何月何日こういう方法で取りますっていうね。
お願い取らせてください、 という書類が出てるんですけど。
こと音楽ホールに関しては出てない。 出てたんですか?。

生涯学習部長

音楽ホールの水質検査につきましては、 先ほど申し上げましたけども、 市が参考値を把握するために実施したものですので、 許可申請などの、 手続きは行っておりません。

議員

市はでは何のために市自らが。
そしたらば当然、 市がやったんだら市の経費でやったってことですよね。
市がやったっておっしゃいましたよ。 経費いくらかかったんですか。 大変な発言ですよ。
今までの文化会館とかの検査は、 市やってないから全部無料ですよ。
検査いくらかかったんですか?。
予算決算に計上されてますか?。

議長

ちょっと通告外ですので。 すぐに答弁が出ないかもしれませんので。 他の質疑。

議員

通告外の答弁が出てきたから 通告外の質問したんですよ。

議長

基本的に通告外を若干認めますけど、 現状すぐには出てきませんので。
ご自身のお時間もありますので、 数字の部分に関してはすぐには出せませんので、 そこはご理解いただければと思います。

議員

後で結構ですので、 金額教えてください。

議長

どうします質問続けますか。

議員

はい。
あのところで市長はこの検査のことを、 いつお知りになりましたか。
担当職員が独自、 そういう場合は市長の許可はいらないんですか?。
あのあそこの建物は、 基本は市の建物じゃないですよね、。
あの音楽ホール。
そうすると、 あのあそこの持ち主さんの許可をもらったり。
屋上にあるんですよ。
音楽ホールも色々と調べたら。 入ってくるの大変ですよ。
許可もらわないと入れないはずです。
そういう手続きちゃんと踏んだと思うんですけど、 そういうの全部書類で残ってますか?。

生涯学習部長

音楽ホールの水質検査の実施につきましては、 浦安音楽ホール空調冷温水配管水質検査結果報告書において、 当時の部長まで報告を行って・・行ったものです以上です

議員

まあ私が聞いてるのは、 申請書申請書ありますかと?。
報告書は情報公開で出てきたから、 びっくりしてね質問してるんですよ。
何のためにやったの?
まだ何のためにやったの、 っていう答弁が出てきてません。 何が目的だったのか。
水質検査を調べるのは、 それはわかりますよ。 何のために調べたんですか? ってことなんですよ。

生涯学習部長

あの比較的新しい施設ですので、 その水質検査を行うということです。
以上です。

議員

比較的新しい施設は、 やる必要ないと思うんですけども。
今の答弁納得できないんですけど。
ちょっと時間の関係で 件名4に行きます。

市職員の問題意識の欠如

過去の答弁では、浦安市に根拠不明な装置が設置され、効果測定が不適切だったという点が明らかになっています。(メーカー社長の「根拠を示せない」発言。論文開示の撤回。測定に「大きな袋」を使ったという説明など)
市側の問題行動について説明を求めているのに、あたかも「YouTubeに投稿があったから調査せよという質疑」であるかのような答弁は不誠実です。
更に、採水検査が「JISに従っていない」という指摘に対し「立ち会った職員が適切と述べた」という答弁も不適切です。事実の指摘に対して「本人の感想」で反論が終わってしまうなら、議会を開く意味がありません。
そもそも、疑惑を持たれた採水検査に立ち会った「当事者」の反論では何の意味もないでしょう。
この点からも、生涯学習部は、事実に基づいた客観的な判断をしているとは言い難い状態です。

議会で取り上げられたYouTubeビデオについて生涯学習部長は「匿名」と説明していましたが、実際には制作者の氏名や立場は明記されていますし、弁護士の監修も受けていると説明されています。
過去の質疑で何度も「専門家に聞き取りを」と提案されていながら、質疑を見る限りでは実行された様子が伺えません。
これでは市側が「不都合な事実に触れたくない」と及び腰になっているのではないかとの疑問は拭えないでしょう。

「メーカーが虚偽の説明で文化会館への導入を企てた」「測定はJISに沿っておらず、効果があったと言える内容ではない」という点について、明確な答弁を伺いたいところです。